

■虎ノ門戦略研究所
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■■■対中・韓関係は悪化したか(その1)■■■
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平成17年11月15日
小泉首相の10月17日靖国神社秋季例大祭参拝以来、多くの与野党政治家やマスコミが中国・韓国との関係悪化を懸念すると称して参拝を批判している。
しかし、悪化とは何か。中・韓との関係は悪化したのか。これまでと比較して悪化はない。一応両国政府は抗議をした。予定されていた日・中外相会談がキャンセルされたとか、首脳会談は行われないだろうとか報道された。しかし、官民共に実務的に必要なことが進められ実行されていれば関係悪化ではない。実務的な事項の多くは日本にとってより中・韓両国にとって必要なのだから心配することはない。
華々しい首脳の交流は友好関係の表明であり、外務省の喜ぶ儀式だが、それは形式だけだ。そのために日本の大切な立場を失うことは本末転倒だ。反日を建前にしている中・韓両国の主張に媚びることが両国との友好だという一部日本人の主張は、それ自体が反日であることを忘れてはならない。
1. 中国について
中国は、最近日本に対して融和的になってきており、小泉首相の靖国参拝以降も変わりはない。参拝直後、反日デモは規制され目立った反日行動はなかった。経済関係を制約するような動きはなく、日本製品の不買運動もなかった。中国では国民の運動も政府の指示が前提である。政府が反日を望んでいないのだ。<BR>
4月の反日御用デモは反政府、反共産党運動に転化しそうになり、胡錦涛以下が大慌てした。あれは日本の安保理常任理事国入り反対表明のために、政府の指示で始まったものだった。現在では中国外相は常任理事国入りに理解を示し始めたとの報道さえある。
なぜ中国の態度が変わったのか。それは日本が少しばかりだが強く出始めたからだ。対中ODAは廃止の方向で進んでいる。東支那海の油田開発では、今まで中国のなすがままだったわが国も強く抗議し、対抗して油田開発を始めることとした。そして大事なことは小泉首相が靖国参拝を中止しないことだ。その首相が衆院選で大勝し、外務大臣、官房長官に背骨のある人を任命した。中国から見ると中国の威圧に屈しないとの表明なのだ。
何故中国は今までのように強くでないのか。理由は二つあると思う。
一つは彼らの国民性だ。中・韓両国人は外見が似ているが日本人とはメンタリティーが全く違う。疑問に思う人は、両国の人が違いを書いた本を読んでもらいたい。中国には「水に落ちた犬は叩け」という諺があるように、弱い者は徹底的に叩く。だがその反対に強者には弱い。だから強く出れば引き下がるのだ。妥協により相手の譲歩を得ようとする日本国内の交渉術は、特に中国相手には通用しない。日本は戦前から中国との交渉でその誤りを犯してきたが、まだ学習したとはいえない。首相の靖国参拝、ODAや油田開発に関する日本の主張は国際常識からすれば筋の通ったことだが、日本はその主張をせず中国が押せばこれまで引いてばかりきたのだ。
第二に、中国は日本との経済関係を絶対的に必要としているためだ。
現中国は経済発展の面では目ざましいものがある。しかし、国内の貧富の差は恐ろしいほど大きく、共産党支配階級の汚職と専横は目を覆いたくなるほどだ。かつて世界中で共産主義の理想といわれたものは、中国にはもはや跡形もない。地方では暴動が頻繁に起こるし、地方政府はなかなか中央政府に従わない。国民意識は、拝金一色だ。共産主義的用語を使えばこれらの「矛盾」を押さえ、中国共産党政権を維持するには、経済の発展以外に手段はない。そのためには日本との関係が必須なのだ。
(次号につづく)
虎ノ門戦略研究所理事長 関 肇
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