

■虎ノ門戦略研究所
TEL03-3353-8161 |
|
 |
■■■軍事および国際関係の数量的分析(2)■■■
|
 |
平成16年04月3日
前回は複雑に絡み合ったデータの中から、その特徴や性格(因子)を掘り起こす話でした。今回は、具体的にその手法である「多変量解析」について解説します。
「多変量解析」とは、multi-variate analysisの日本語訳で多くの異なったデータ(変量)を解明、分析する手段です。最近では、この手法が経営分析や各種意識調査などに幅広く応用されています。手法としては重回帰分析、主成分分析、因子分析、クラスター分析、分散分析などがあります。これらは、予測のためや総合評価のためなど、目的や用途に応じて使われます。ここでは重回帰分析、主成分分析、因子分析の3種類の分析手法について概略述べます。
まず重回帰分析は、予測や対策に用いられる代表的な手法です。これは、ある事象(これを従属変数といいます)の原因と考えられる事柄(これを説明変数といいます)が、1つのときは単回帰分析といい、2つ以上のときは重回帰分析といいます。重回帰分析は単回帰分析を拡張したものですので、単回帰分析の例をあげて説明します。
ある生産現場で生産計画を立てたいと思い、生産個数 (X1) に応じた製造間接費 (Y1) を固定費 (a) と変動費 (b) に分けたいと考えたとします。このために普段から X1 と Y1 のデータを集め、(X,Y) 座標にこれらの点をプロットしました。これから Y=a + bX を何人かの人に書いてもらったとします。その結果、人によって若干異なった線が引かれると思います。この中でもっともらしい直線はどれでしょう。各点とこの直線との距離の合計が一番小さいのが良いと考えられます。このようにして a, b を決定すれば、誰が描いても同じ直線になるはずです。説明変数が1つのときはこうしてグラフに描く事ができますが、2つ3つになると(式としては Y=a + bX+ cZ+ dW・・・となり)大変困難になります。そこでさっきのように、集めたデータと理想的な式の差の合計が最も小さくなるように、代数的に解く最小二乗法というやり方で係数 a, b, c・・・ を決定します。重回帰分析の場合、係数を求めるにはちょっと手間のかかる連立方程式を解かなければならないので、パソコンソフトを使わなくてはとても無理です。以上、原理はお分かりいただけたと思いますが、実際に挑戦しみようとか、実務上必要だと感じられた方はパソコンでアプローチしてみてください。
今回は多変量解析のうちの重回帰分析の説明だけで終わってしまいました。次回は主成分分析について説明します。
虎ノ門戦略研究所フェロー 井内 宏
時評・書庫へ戻る
|
|
つづきを読む |
ウェブサイト利用規定(必ずお読み下さい)
Copyright Toranomon Strategic Think Tank.All Rights Reserved
|
|