

■虎ノ門戦略研究所
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■■■■自衛隊のイラク派遣(2)■■■
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平成15年12月6日
自衛隊をイラクに派遣すべきか。私は派遣すべきだと考える。
それは、大上段に振りかぶれば「文明の戦い」を防ぐためであり、アラブ諸国、イスラム諸国の安定のためだ。アラブ、イスラム諸国の現状には問題があるが、文明の戦いを起こしてはならない。同盟国米国を助けるためだけではない。我が国の自衛のためにも必要だ。
米、英、その他諸国の軍隊がイラクから撤退したら、イラクはフセイン体制に戻るのだろうか。フセインが強力な武力を失った現在、そうは思えない。平和になるとも思えない。混乱が続くだろう。民族、宗教、宗派、部族等、さまざまな勢力が対立し、強力な統一的指導者がいない。武器は野放しで、入手も容易だ。
テロやゲリラ活動を行っているのは、フセイン政権の残党だけではない。アルカイーダその他の原理主義的過激派がいる。米、英軍等が撤退したら、アラブ穏健派諸国に対するテロ、ゲリラ活動が活発化するのではないか。サウジアラビアやトルコに対するテロも行われた。アフガニスタンはまだ安定していないし、バリ島でのテロもある。冷戦後の第二段階といえる現状は、2001年9月11日、ニューヨークの貿易センタービルへの攻撃から始まった。イラクは一連の動きの中でとらえねばならない。
フランス、ドイツが軍を送らないのは、犠牲を恐れているからではない。アラブとは米国の進出以前から関係があるし、ソ連が崩壊し安全保障を米国に依存する必要がなくなった。彼らは独自のアラブ政策を模索しているのかもしれない。
我が国にはそのようなものはないし、そのような力もない。現在の戦いにコミットする以外に、世界の平和に貢献する道はない。
とはいえ、米国流原理主義には閉口する。アラブ諸国が欧米や日本のような形の民主化をするとは思えない。イラクの復興について戦後の日本を言及するのは誤りであるだけでなく、不愉快千万だ。今日の日本の精神的混迷は米国の強制から始まったのだ。パレスチナ問題もある。さらに対ゲリラ戦で米国の戦法が適当か疑問もある。
しかし、だから反米というのは、同時に、安全保障について日本の核武装などを主張し、米国との経済関係なども考慮した上で言うのでなければ片手落ちだ。赤子が親の胸中で駄々をこねているようなものだ。
自衛隊を派遣すれば危険は必ずある。ゲリラは弱いところを襲って来るのだから、安全な場所などありえない。しかし犠牲を恐れては国家の安全は保てない。犠牲を恐れては、拉致問題で諸外国の協力と北への圧力を期待しても、相手にされないだろう。
対ゲリラ戦では、民衆からゲリラを引き離すことが必要だ。自衛隊の行うイラクの復興援助は、大衆の生活の援助であり、ゲリラを大衆から引き離す役にも立つ。しかし自衛隊を危険のあるところに派遣するなら、自衛隊に対し整えるべき条件がある。自衛隊の武器使用等についても、より裁量の幅を広げることが不可欠だ。
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