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■独断と偏見で見た「在韓米軍再配備」の意味■


平成15年6月4日

 ウォルフォウィッツ米国防副長官が訪韓し、韓国との間で、38度線近くに配備された米第2師団を南方に 再配備する交渉に入ったと報道されている。
 表向きの理由は、米軍戦車による女子学生の死亡事故、それによる韓国内の反米感情の高まりなど、首都ソウル近くに米軍が配備されていることから生ずる問題を防ごうということかもしれない。
 しかし、私の独断と偏見で見る限り、米国には別の理由があると考える。

 北朝鮮との関係で、米国がまず重視しているのは、米国本土まで届くミサイル「テポドン2」と、それに搭載可能な核弾頭の開発、配備が進むかどうかだ。もし北がこれを強行するなら、米国は、なんからの方法で北を攻撃するだろう。
 第2番目に重視するのは、北と戦闘に入った際の米軍兵士の死傷の軽減だ。イラクではそれが可能だった。韓国や日本が受ける被害(日本の場合ノドンだけと言える)への配慮は、優先順位からすれば3番目にすぎない。2と3が逆だという人もいるだろうが、私はそうは思わない。

 米軍の再配備は、米軍の被害を局限するためだ(これが独断と偏見)。北は38度線の近くに、射程40キロ程度の砲約1万を、地下壕深く配備しているという。これを先制攻撃で一挙に無力化することは、米軍の最新兵器でも不可能だ。
 都市(ソウル)よりも米第二師団のほうが攻撃に対する防御力(抗堪性)は高いだろう。しかし、一斉に撃たれたら、米軍にもかなりの被害が出る。また北はスカッド等の対地ミサイルも持っている。それらの射程外に米軍を配備するというのが、米国の真意ではないか。

 米軍の北に対する攻撃力は、南方に再配備してもそんなに下がらない。被害を受けなければ、反撃も容易だということもある。更に、イラク戦争で威力を発揮した精密誘導弾を質量ともに増強するなど、第二師団の戦力増強も計画されている。
 いつまでに第二師団を南へ再配備できるのか。それと、北の核およびミサイル開発の進み具合との兼ね合いで、米国の北攻撃の日時が決まるのではなかろうか。その日までは、当面、平和的交渉を継続することになる。

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