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■「無法者政権」イラク■


平成15年2月5日

 1月28日にブッシュ大統領が一般教書演説を行った。この演説は今後一年間の施政方針を明らかにするもので、イラクについては再び「無法者政権」と断定した。フセインを倒す米国の意思は一貫して変わっていない。フセインが(何時の時点にせよ)亡命しなければ、フセインを倒すまでイラク攻撃は行われるだろう。

 では、その時期はいつになるのか。
 当初は軽装備の部隊で早期に攻撃する選択肢もあったようだ。その場合はすでに攻撃が行われていた可能性が高い。しかし現在は重装備の部隊による攻撃が考えられている。
 そうなると部隊の集積と訓練にさらに1カ月ぐらいかかるのではないか。米国は物量志向の国だ。また、それができる国でもある。かつて、米軍の沖縄戦史に「戦略の90%以上は補給である」と書かれているのを読み、驚いた記憶がある。

 同時多発テロ以降、米国人の心理は、血を流すことを厭わぬ方向に変化したと言われている。それでも、次の大統領選を考えれば、大統領は米国人兵士の損傷を少なくしたいと思うだろう。
 湾岸戦争時の米地上軍は約35万〜45万人と言われている。そして、同士討ちを除けば、米軍の損耗はほぼゼロだった。
 現在は、12〜13万人の米軍がイラク周辺に集結していると報じられている。最終的には20〜25万人ぐらいに増強される見通しだ。

 イラク軍の兵器が新しくなっているとは考えられないし、士気も湾岸戦争当時より低下しているだろう。戦力は当時より50%ぐらい低下しているとの推定もある。問題は、生物・化学兵器の実戦配備がどのぐらいされているかだ。
 他方、湾岸戦争当時と比較して米軍の兵器の発達は著しい。イラクの地上軍は、米軍の航空攻撃だけでほとんど撃破されてしまうのではなかろうか。本格的な攻撃が始まれば、フセインへの忠誠心が高く、精強とされてきた共和国防衛隊でも、降伏するものが多いのではないか。

 2月5日(日本時間6日)、米国は国連安保理にイラクの違反についての証拠を示すことになっている。どのような提示がなされるのか。注目したい。

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